参考書や予備校のサイトを利用して大学入試問題を勉強している人の中で「解説を読んでも理解できない」と思ったことはありませんか?
YouTubeなどに解説動画がありますが「通信環境がない」とか「動画を見るのはめんどう」思う人も多いでしょう。
この記事では読むだけで動画よりもわかりやすくどの参考書よりも細かく解説をしていきます。
2025令和7年度大学入学共通テスト数学1A大問2
[1]では最近の共通テストの傾向である、2次関数の問題を実生活の中から見出す形で出題され、[2]は例年通りデータ分析の問題が出題されたが、最後の方に数学Bで学習する統計的な推定ぽい問題が出題された。
いずれの問題も読み解くのに時間がかかることを除けば難易度はそう高はくない。
[1]
難易度☆☆
2次関数の問題。
2次関数の決定の際に用いる式は何種類かあるが、問題の用途に合わせて使い分ける必要がある。
そこに気付けばあとは問題の誘導にしっかり乗って計算を進めていくだけなのだが、前半で計算ミスがあると全滅してしまうので慎重に進めよう。
[1](1)問題



[1](1) 解説
ここで用いる式はx切片を利用した2次関数の式だ。
後は2次関数の対称性に気付けば問題ない。


[1](2)問題


[1](2)解説
(1)と条件は変わっているが、内容は同じ。
ここでもx切片から求める2次関数の式を用いる。

[2]
難易度☆☆
データ分析の問題。
今年も例年通りの形式で出題された。
1点異なる点は後半部分で統計的な推測的な問題が出題されたことだ。
分散の式を考える部分の解説は長々と式変形を行う解説を作ったが、本番ではすぐに察知できるようにしておきたい。
[2](1)問題



[2](1)解説
散布図の読み取り、四分位数の理解があれば問題ない。
外れ値は与えられた式から算出して求める。


[2](2)問題


[2](2)解説
この解説の中では分散の計算を丁寧に行ったが、本番ではその時間の余裕はない。
与えられた関係式を理解したら素早く解答を選択できるように練習してほしい。
最後の問題で、正の相関関係からわかることは相関係数が正になること、これを手掛かりに大小関係を決定する。


[2](3)問題



[2](3)解説
最後の問題は少し変わり種だった。
前記したように、数学Bの統計的な推測の問題のように見えるが、内容はそこまで深くなく表が読み取れれば問題はない。
方針の中にある「5%未満」は数学Bの仮説検定における有意水準に相当しこの章の知識をやや意識させているのだろう。

終わりに
大問2の難易度は昨年並みであった。昨年同様問題の情報量が多いだけでしっかりと読み込んで誘導にのって進めれば高得点もとれるだろう。
問題はこれが本当に数学の思考力を問う問題として適切かどうかということに疑問が残る点だ。
今後も同じような形式が続けば受験生もそれ用の対策をし、思考力を鍛えることなくテクニックでカバーできるものになるだろう。
そもそも数学はセンター試験や共通テストのようなマークシート方式では思考力を図れるものではないのかもしれない。
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